市民の暮らしを

良くするために
ICTで行政を支える

株式会社エーティーエルシステムズ / 取締役ICT事業部長 佐藤 公紀さん

「子どもに『お父さんの仕事ってなに?』って聞かれると、一言で答えられなくて困るんですよね」

優しい笑顔を浮かべながらそう話すのは、株式会社エーティーエルシステムズの佐藤公紀さん。

確かに同社が手掛けている仕事は、簡単な言葉で説明するのは難しい。
それほど他には真似することができない独創性があり、民間企業でありながら社会的な使命を持って、常に未来を見つめて、社会のため、人々のために取り組んでいる仕事だ。

「簡単に言うとしたら、地方公共団体のICTをベースにした企画、設計ですかね。自治体のシステム構築に関わる仕事です」

システム構築といっても、ネットワークだけではない。自治体の幅広い業務のシステムをつくったり、それを導入するためのコンサルティングなどをしている。

「ICTのスピード感は本当に速いですから、その支援が必要です。
何より自治体なので長期的で総合的、そして専門的な対応が求められます。さらに公平さも不可欠ですね」

民間企業の仕事とは異なる難しさがたくさんある。
それだけに、この仕事を手掛ける会社は全国でも少ない。

さらにシステムを構築したらそれで終わりにではないのも、同社の大切にしているところ。
蓄積データをいかに活用して、社会や人々に活かしていけるか。それを常に考え、提案している。

「僕らのお客様は地方公共団体ですが、その向こうには必ず住民の生活があります。
5年後、10年後、市民や企業にとってどんな効果がでるのかを考え、さらに蓄積されたデータを有効に利活用できるようなシステムを提供しています」

全体を見ながら仕事ができ
チャレンジさせてもらえる会社

地方自治体が保有するデータを活用する事業にも、既に取り組んでいる。

兵庫県姫路市が保有しているさまざまなデータを分析し、それを根拠とした政策立案や業務改革などを行うことで、行政サービスの向上や業務改革につなげていく事業を3年計画で実施した。
その事業を手掛けたのが佐藤さんだ。

「この事業は総務省の自主事業『地域におけるビッグデータ利活用の推進に関する実証』にも選ばれました。姫路市での取り組みを他自治体にも活かしていく狙いなんです」

国も動き出した行政データの利活用を、どう進めていくのか。同社は大きな役割を担ってきている。

そんな仕事を手掛ける佐藤さんだが、もともとは文系だったというから驚きだ。

「1年浪人して山梨から都内の大学の法学部に進学しました。就職活動も東京でして、最初に入社したのがIT系企業だったんです」

「文系出身なので当然営業だろうと思っていたら、まさかのネットワーク構築の担当になって、そこからシステムを学び始めました」

研修期間中に理工学部の同期に教えてもらいながらひたすら勉強し、通勤の2時間に本を読み漁り、分からないことが出てくると、先輩に聞きながら覚えていったという。

「全く知らない世界だったので、学ぶことがすべて新しくて楽しかったんです。人にもどんどん聞ける性格だったので」

その適応能力の高さや仕事への向き合い方にも驚かされる。

その後もCATVのネットワーク事業の起ち上げなどを任されてきたが、28歳の時、山梨にUターン就職した。

「山梨の人と結婚したこともあるんですが、僕自身、会社全体の動きを見ながら働きたい、もう少し経営者と近いところで働きたいという思いがあり、Uターンにチャレンジしてみたんです」

そこで出会ったのがエーティーエルシステムズだった。

「面接では代表とも話すことができ、まさに求めていた会社だと思いました。それとどこにも属していない会社なので、自由にフランクに仕事ができ、自分のアイデアでチャレンジさせてもらえそうだなとも思いました」

その時感じた同社のスタイルは、今も変わっていないという。

公共の先の市民にどう寄り添うか
それが僕らの価値になっている

今後は建物の設計から取り組むインフラ整備からデータ活用までトータルで提案し、より効果的な行政基盤の構築を行政と一緒に進めていきたいという。

「これからも我々にしかできない仕事を追い求めていきます。社会的に価値のあるもの、困っている地域や人を助けられるものに、積極的に取り組んでいきたいです。」

「公共の先の市民にどう寄り添うか。それが僕らの価値であり、モチベーションです。僕らの仕事で市民の生活が良くなることに、喜びを感じますから」

どんなに難しい仕事にも挑戦していけるのは、その想いや喜びがあってこそだろう。

そんな同社では、どんな人を求めているのだろうか?

「問題意識を持って行動できる人、誠実な人ですね。性別も国籍も学歴も関係ありません。さまざまなアイデアを持ったいろんな人が頑張れるフィールドを持っている会社なので、気兼ねなくチャレンジしてほしいですね」

佐藤さんがそうだったように、大学時代には自分の才能や能力に気付いていない人も多いはず。でもひとつの出会いで人はがらりと変わる、と佐藤さんは言っていた。
そんな出会いが、エーティーエルシステムズにあるかもしれない。

聞き手:佐藤 文昭(山梨大学地域未来創造センター)

※2019年2月18日にインタービューを実施しました。

株式会社 エーティーエルシステムズ
山梨県甲府市相生一丁目4番23号
損保ジャパン日本興亜鮎川ビル3階

【事業内容】
ネットワークシステムの設計・構築・運用・保守
ビッグデータを活用したBIシステムの開発
システム調達支援等のコンサルティング

【HP】
https://www.atl-systems.co.jp/<