この街で暮らす人々の

毎日の暮らしを
豊かにするために

DCMくろがねや株式会社 / 管理部 総務・人事課 藪 健一郎さん

「この街のみなさんの日々の暮らしを豊かにする一助になりたい」

創業から156年にわたり、変わらぬ想いを持って毎日の暮らしに欠かせない商品を販売している会社がある。DCMくろがねや株式会社。

「いつでも便利に使っていただける店として、みなさんの暮らしのそばにあることを大切にしています」

そう説明してくれたのは、総務や人事を担当している藪健一郎さん。

お客様の毎日の暮らしに近く、買い物しやすい「コンビニエンス・ホームセンター」を掲げる同社は、商圏エリアを小さく設定し、たくさんの店舗を展開している。

現在は県内に14店舗、東京、神奈川に7店舗があり、県内のホームセンターではトップシェアを誇る。

「うちの近くにもある」
「日用品はいつもくろがねや」
そんな声が聞こえてくる、身近で親しみのあるお店だ。

その歴史は古く、江戸末期の1863年までさかのぼる。山梨県甲府市魚町で、金物商「くろがねや布能金十郎商店」として創業した。

「くろがねは黒金、つまり鉄のことです。『くろがねやの刃物は良く切れる』と評判だったそうで、創業当時からのモットーである『質の良い品を、お値打ち価格で提供すること』は今もしっかりと受け継がれています」

藪さんは誇らしげに胸を張る。

業界最大手ならではの
スケールメリットを活かして

同社が目指しているのは、「くろがねやがあるから、この街に住みたい」と言ってもらえる店づくり。

「日常的によく使うものをあつかっているからこそ、すぐそばに店があり、豊富な品揃えで、しかも低価格という使い勝手の良さを追求しています」

藪さんは力を込める。

そんな店づくりのさらなる強化を実現したのが、2016年にDCMの傘下に入り、「DCMくろがねや」として新たなスタートを切ったことだ。

「DCMは業界トップのグループで、そのスケールメリットはとても大きいです」

藪さんは強調する。

なかでも最大のメリットは、その会社独自のプライベートブランド(PB)商品の充実。

「PB商品はなんといっても安くて良いものが多いんです。規模が大きいからこそ、自社での開発が可能で、だからこそより良いものをより安くご提供することができます」

現在、DCMのPB商品は商品全体の2割弱だというが、今後はさらに増えていくそう。安くて良いものがますます多くなるのは、消費者も大歓迎だ。

DCMくろがねやとなったことは、働く側にもいい効果を生んでいる。

「業界最大手だからこそ持っている情報やツールなども多く、仕事効率がアップしました。働きやすさは確実に上がっていると思います」

「これからもお客様に便利で新鮮なサービスをお届けするために、どんどん進化していきたいと思っています」

藪さんの言葉にも力が入る。

お客様の生活に役立つ
ことを自分の喜びに

総務・人事の担当として活躍している藪さんは東京都の出身。大学卒業後は大手総合スーパーに就職し、店舗に勤務した。

入社2年目に配属されたのが、山梨県韮崎市の店舗だった。

「山梨に来たのはその時が初めてで、右も左もわからない状況の中でしたが、仕事に打ち込んでいました」

そこに思いがけず、くろがねやとの出会いが待っていた。

「ある時、その当時くろがねやの社長で現在はDCMホールディングスの社長である久田宗弘さんから電話がかかってきたんです。久田さんは大学の先輩なんですが、すごく面識があったわけではありません。でも久田さんから若者と話をするのが好きだから話をしようと言われ、何度かお会いしたんです」

その中で「くろがねやに来ないか?」と誘われたという。

それでも総合スーパーで働き始めたばかりだったこともあり、それから8年間は総合スーパーに勤務し、その後、くろがねやへの転職を決めた。
売り場を経験した後、商品の仕入れから売り場展開、チラシ作成まで手掛けるバイヤーとして活躍した。

「くろがねやはその総合スーパーに比べたら規模はとても小さいですが、くろがねやなら自分の手腕を発揮できる機会を得ることができ、そこで自分の力を試したいと思ったんです。実際に大手総合スーパーにあのままいても、バイヤーの仕事はできなかったと思います」

くろがねやでの仕事は求められる量も質も大幅にアップし、大変な日々だったというが、藪さんは満足そうに振り返った。

現在は人事の担当として、毎年多くの学生と出会っている。
人事担当をしている中で感じることは?

「面接の場では、やはりコミュニケーション力があるかがポイントになりますね。特に私どものような小売り業では、コミュニケーション力が必要です」

その中でもDCMくろがねやが求めている人材とは?

「自分から積極的に動ける人、そして地道な努力ができる人ですね。小売業は商品を揃えるなど、けっこう地道な仕事が多いんです」

「それとお客様の生活の役に立つことが私たちの仕事なので、そこに喜びや意義を感じることができる人が向いていると思います。『ありがとう』と言っていただけることはうれしいですよ」

お客様からいくつもの「ありがとう」をいただいてきた藪さんだからこその実感のこもった言葉。
その喜びを共有できる人を、DCMくろがねやは求めている。

聞き手:澤伸恭(山梨大学地域未来創造センター)

※2019年3月11日にインタビューを実施しました。

DCMくろがねや株式会社
山梨県甲府市中小河原1-13-18

【事業内容】
山梨、神奈川、東京を拠点として地域密着型のホームセンターチェーンを展開

【HP】
https://www.kuroganeya.co.jp/